帯状疱疹ワクチンとは?
子供のころなどに水痘(水ぼうそう)にかかったことがある場合、その水痘ウイルスが、体の中の神経に潜伏してしまいます。そして何十年も経ってから、何らかのきっかけ(疲れ、ストレス、免疫低下など)で再度増殖し、神経を伝って皮膚の上にウイルスが出てきます。それが帯状疱疹です。
この帯状疱疹ウイルスは皮膚と神経で暴れますので、痛みが皮膚に起こります。ところが、皮膚の症状が治まってもこの痛みが続くことがあり、3か月以上続くと帯状疱疹後神経痛と呼ばれます。発疹がひどい場合、痛みが強い場合、60歳以上の高齢者の場合は神経痛が残りやすいと言われています。
ワクチンの種類
弱毒化生ワクチン(ビゲン)と不活化ワクチン(シングリックス)があります。
- ビゲン
安くて1回の接種で済む。効果は良好。 - シングリックス
ビゲンより高額で2回の接種が必要だが、効果はさらに高い。 という特徴があります。
帯状疱疹ワクチンの比較
ワクチン名 | ビケン | シングリックス |
---|---|---|
種類 | 弱毒化生ワクチン | 不活化ワクチン |
発症 予防効果 |
約50%減 | 約97% ※18歳以上 |
効果 持続期間 |
約5年 | 9年以上 |
接種回数 | 1回 | 2回
※2回目 |
価格 (税込み) |
8,370円 | 22,000円(1回)※2回必要 |
副反応 | 痛み、腫れなど | 痛み、腫れ、筋肉痛など (ビゲンより強い) |
費用
- ビゲン
1回 8,370円(税込) - シングリックス
1回 22,000円(税込)。2回接種しますので、合計44,000円が必要です。
当院での対象者
- 帯状疱疹ワクチン(水痘ワクチンと内容は同じです)
年齢 18歳以上の成人で、特に50歳以上の方。50歳以上になると免疫が低下して帯状疱疹になりやすくなるためです。50歳未満は発症リスクの高い方が対象。
接種できない方
- 発熱している方、妊娠中(接種前1か月、接種後2か月以上は避妊が必要)、水痘ワクチンにて重症なアレルギーがあった方など。
- 2020年10月より、生ワクチン同士は27日以上空けないと接種できませんが、それ以外のワクチン接種間隔に関する規定はなくなりました。
副反応
- 注射部位の腫れ、痛み、筋肉痛など。