手荒れ
一言でどんな皮膚病？
家事、職業などの刺激により、手に皮膚炎ができます。
原因
さまざまな刺激や接触皮膚炎（かぶれ）により発生します。家事によるものを主婦手湿疹と呼びます。職業性のこともあり、飲食業、美容・理容業、医療業、パソコン操作などの職業の方に見られます。汗が原因（汗疱、異汗性湿疹）のことや、金属アレルギー（食物の中の金属）のこともあります。主婦手湿疹は冬に悪化することが多いです。
症状
両手の指や手のひらの皮膚のかさつき、皮むけ、ひび割れ、水疱などが見られます。赤くなり、ジュクジュクすることもあります。痒みや痛みを伴うこともあります。
診断
両手の皮膚の上記の症状により診断します。まれに、手の水虫のことがあり、区別が必要です。
治療
外用
- 保湿剤
- ステロイド外用薬
内服
- 抗ヒスタミン剤内服
日常生活の注意点
- 水仕事は手袋をしましょう。
- 手を洗いすぎないようにしましょう。
- 保湿剤をこまめにぬりましょう。
- 職業性、特に美容・理容業の場合は、なるべく手袋をして染毛剤などの刺激物やかぶれやすい素材を避けましょう。
接触皮膚炎
一言でどんな皮膚病？
いわゆる「かぶれ」です。思いもよらないようなものも含め様々なものにかぶれる可能性があります。
原因
様々な物質による刺激またはアレルギーによっておこります。
症状
原因物質が触れた皮膚に一致して、痒くて赤い発疹ができます。水疱、皮むけを伴うこともあります。症状が強い場合は、全身に発疹がとびひすることもあります（接触皮膚炎症候群）。食物を食べたときに、全身に発疹がでるタイプもあります（全身性接触皮膚炎。たとえば、金属アレルギーの方が豆類を食べた場合など）。
診断
体の一部に発疹ができており、接触した物質が原因と判断できる場合に、診断できます。正確には、パッチテストを行うことで診断します。
- 頭、生え際 染毛剤、シャンプー、育毛剤など
- 顔 化粧品、石けん、外用薬など
- 首 ネックレス、衣類など
- 体 湿布、石けんなど
- 手 洗剤、石けん、職業性（美容師の染毛剤など）
- 足 水虫の外用薬など
治療
原因物質を除去することと、ステロイド外用、抗ヒスタミン剤内服など。
